FEATURE

シャトージュンとマリアージュするひと皿 第二十八回:チャイナサーカス

Vol.28 CHINA CIRCUS 「短角牛のロースト放草の瞬間燻製」×「プティ ヴェルド2015」マリアージュ

「シャトージュン」のワインと多彩なメニューの相性を探る“マリアージュ”企画。
Vol.28の舞台は表参道の「チャイナサーカス」。

“東京モダンチャイニーズ” “和と中華の融合”を掲げ、日本各地から届く旬の食材を洗練された中国料理へと仕上げる「チャイナサーカス」。産地直送を中心とする多彩な食材のなかでも、特に新鮮な魚介と野菜を使ったメニューが豊富なレストランだ。「チャイナサーカス」が今回提案するのは、秋のメニュー「旬の鮮魚ときのこの香り炒め」と「甲州 2015 樽熟成」のマリアージュ。旬の食材を使うため日によって魚ときのこの種類は変わるが、本日は鯛と椎茸や舞茸、丹波しめじなど5種類のきのこを葱、生姜で香りづけ。貝柱がたっぷり入った自家製XO醤を添えて提供する。「優れた食材にはよい香りがあります。自分が心がけているのはあれこれ手を加えず、食材を引き立てる料理。調味料ではなく香りを味わっていただくようなイメージで調理しています。必然的に優しい味つけになるので、日本のワインがよく合うんですよね」(宮川達郎シェフ)。「日本のワインには、力強さというよりも、しなやかで料理に寄り添うような魅力があります。シャトージュンのワインも然り。今回合わせた樽熟成は甲州ならではのすっと心地よい酸味がありつつ、樽の香りがふくよか。この樽香と強火で炒めたきのこのスモーキーな香りと芳ばしさがマッチします」(田端豊巴代表取締役)。

「旬の鮮魚ときのこの香り炒め」(¥2,800)、「シャトージュン甲州 2015 樽熟成」(ボトル¥7,000)

シャトージュン 甲州 2015 樽熟成 シャトージュンの看板キュヴェである甲州をフレンチーク樽で8ヶ月熟成したワイン。甲州のすっきりした持ち味に樽の風味が加わった、味わい深い仕上がり。限定4樽。

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ヨーグルトミントのアイス シャトージュンのエスプーマ

「蔵王牛ランプ肉のジューシー・チンジャオロース」(¥4,300)、
「シャトージュン カベルネ・ソーヴィニヨン2015」(ボトル¥9,000)
 ※記事内の価格はすべて税込み。

「チャイナサーカス」の料理は、ある意味常識を覆す中国料理といえる。例えば、日本でも家庭料理として馴染みのある「チンジャオロース」。「固い肉をおいしく食べるために細切りにした料理と言われていますが、当店では宮城が誇るブランド牛、蔵王牛を使っています。ジューシーでやわらかい蔵王牛の魅力を生かすために、ステーキのように丸ごとミディアムレアで火入れしてから厚切りにしています。茨城県石岡市で自然栽培をされている生産者『どまんなか野菜』さんなど、使う野菜も丁寧に作られたものばかり。たくさん味わっていただきたいので、旬に合わせて7種類ほどの野菜を入れています」(宮川シェフ)。「チンジャオロースに合わせたいシャトージュンのワインはカベルネ・ソーヴィニヨン。フランスのワインも大好きな私が“久々においしい日本のカベルネにであった”と驚いた1本です。旨みとしなやかさを併せもった味わいが蔵王牛の良質な脂によく合います」(田端代表)。

「それぞれの葡萄の個性を表現すべく、丁寧に造られたワイン」と田端代表が語るシャトージュン。対して、旬の食材の持ち味を最大限に引き出す「チャイナサーカス」。共に食材をいかしたワインと料理だ。ぜひ、両者が響き合うマリアージュを実際に体験してみてほしい。

チャイナサーカス

表参道のけやき並木に面した絶好の立地に店舗を構えるチャイニーズレストラン。通りに面した大きな窓からは季節折々の眺めを楽しむことができる。コンセプトは“東京モダンチャイニーズ”。日本各地から届く旬の食材を使い、食材の持ち味を中華の技法で最大限に引き出した料理を提供。中国・大連出身の劉 玉栄さんによる日本の食材をいかして作る餃子「LIUMA gyoza(劉媽餃子)」も名物。ドリンクは日本のワインと果実酒が充実している。サービスのモットーは“日本コンシェルジュ”。日本ならではのきめ細かな“おもてなし”を堪能することができる。全50席。

DATA チャイナサーカス 2018年9月30日を持ちまして閉店いたしました。