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シャトージュンのワイン造りを知る

ブドウ栽培は春から始まると思っていませんか?
ブドウ栽培に休まる時間などありません。シャトージュンのワインになるブドウの樹齢は平均すると約10年ですが、たとえばフランスでは樹齢100年にも達しようかというブドウも珍しくありません。樹木に若々しい力こそなくなっても、古木ならではの深みや凝縮感がそこにあらわれるからこそ、一本一本のブドウを大切に守っているのです。
シャトージュンのブドウ栽培も果実を収穫したあとから、新たな一年が始まっています。
果実を収穫した直後は木に負担がかかっているため、少しでも栄養を戻してあげなければなりません。落ちることなく残った葉を守るということが第一歩です。その後、石灰などの肥料を土になじませ、厳しい冬に備えます。
冬になると、最後まで残っていた葉が地面に落ちます。そして、枝にあった栄養分は根に戻るので、年が明けるころには不要な枝を落とすのです。
3月下旬に新しい芽が出てくるころになってやっと、収穫後に土になじませた肥料を木が吸収しはじめるのです。その後は、目が離せない時期が続きます。
葉が4~8枚程度になったら芽かきをはじめ、草刈りも行います。
日本の土壌は特に病気が発生しやすいので、防除も欠かせません。
農薬というと体に害があるもの、と捉えられがちですが、あくまでも病果のない健全なブドウを収穫するための最低限度の散布にすぎません。子供が風邪でしんどそうにしていたら、皆さんはどうされますか?熱を出して唸っていても、時が経つのを待ちますか?私たちは後遺症が残らないように最低限の風邪薬を飲ませてあげたい。ブドウ栽培はまさに、子供を育てるようなものなのです。
そして、花が咲き、実がなる。その中でいい果実を選別し、やっと一房のブドウが採れるのです。そうして、手塩にかけて育てたブドウをついにワインにします。