ABOUT WINE

シャトージュンのワイン造りを知る

シャトージュンの仁林は「私の考える理想的なワインとは、正直なワインです」と語ります。醸造担当がするべき仕事は、ブドウという素材から出てくる味をどう表現するかということ。ワインの品質を向上させる技術は用いても、もとのブドウの個性を無視して、無理に濃い味のワインを造ることを良しとはしません。
だから、仁林の造るシャトージュンのワインは、決して濃いものではありません。パワフルさを追い求めるのではなく、エレガントな雰囲気を醸し出したい。そして、いくら飲んでも、飲み飽きないものにしたいというのです。
決してフルボディなワインだけが良いわけではなく、日本のワインには他の国のワインにはない「滋味」があります。まるで、昆布や鰹のダシを感じさせるような、じんわりと体に染み渡るような味わい。それゆえ、日本料理にも合うし、近年、乳製品やオイルを控えるというスタイルが主流のフランス料理にさえマリアージュしてくれます。
仁林は語ります「たとえばこの勝沼という土地も本当にブドウ栽培に適しているのかどうかはわかりません。この100年あまりの間に大きな気候変動があり、昔と同じ条件だとは言い切れないからです。けれど、勝沼という土地ならではの良さがある。それを表現したいのです」と。
仁林が愛する勝沼のブドウはどのように育てられるのか、次回をお楽しみにお待ちください。

<プロフィール>
大学卒業後、群馬県館林市役所にて農業政策ほか4年間従事。その後、勝沼町にあるワイナリーを経て、2002年10月からシャトージュンにて醸造責任者となる。
日本ソムリエ協会認定 ソムリエ 
山梨大学認定 ワイン科学士